現代医学でいう「脾臓」とは考え方が異なり、なかなかイメージしにくいかもしれませんが、東洋医学では生命を維持するための需要な臓です。
主な働きは3️⃣つ
1️⃣運化(うんか)作用
2️⃣昇清(しょうせい)作用
3️⃣統血(とうけつ)作用
1️⃣運化作用
食べたものをエネルギーに変える働きです。食べたものを胃で受け止め生命活動に必要な栄養素を吸収します。この機能が弱くなると「食欲不振」「栄養が吸収できない」「胃もたれ」「下痢」などが起こります。さらに必要なエネルギーが吸収できないため気血が十分に作られず「体がだるい」「疲れやすい」「気力が出ない」などが起こります。
2️⃣昇清作用
持ち上げる働きを言います。
運化作用で吸収された栄養分は心や肺の働きで全身に行き渡ります。脾胃はお腹にあり心や肺はそれより上に位置しています。そのため栄養分を心や肺まで持ち上げる必要があります。その働きを昇清と言います。また胃下垂や脱肛のように臓腑が下に下がらないよう、その位置に留めておく働きも昇清作用です。
3️⃣統血作用
血液が血管から漏れ出るのを防ぐ作用です。この作用が低下すると出血しやすい状態になります。例えば血便、血尿、皮下出血、月経過多などがあります。
❇️その他に「脾」と関係があるもの❇️
🟠口→味覚に関係があります。脾の機能低下すると味覚異常の原因になります。
🟠唇→脾胃に負担がかかると唇の周りいに出来物ができたりします。
🟠肌肉(きにく)→脂肪組織を指します。脾胃で吸収した栄養分を脂肪組織に蓄えます。脾胃が弱ると肌肉が痩せほそっていきます。
🔻🔺🔻🔺🔻🔺🔻🔺🔻🔺🔻🔺
「脾」の機能を低下させてしまう主な要因は「暴飲暴食」「過労」「ストレス」です。現代人にとっては生じやすい要因だと思います。
また湿気も脾を弱らせてしまう要因と言われます。梅雨時期に起こる食欲不振などの消化器症状や体が重だるいなどは湿気により脾の機能が低下し起きている可能性があります。
適度な食事、休養、ストレス発散を心がけて「脾」を労ってあげてください。
次回は「肺」についてまとめますᝰ✍️😊
この記事へのコメントはありません。