寒さが本格化する冬、ふとした瞬間に襲いかかる「ぎっくり腰」。 東洋医学では、冬のぎっくり腰を単なる筋肉の問題ではなく、季節特有の環境と身体の内側の状態が重なって起こるものと考えています。
- なぜ冬に起こりやすいのか?
東洋医学において、冬は「腎」がダメージを受けやすい季節です。腎は生命エネルギーの源であり、腰はその「府(容れ物)」とされています。
寒邪: 外気の冷えが体に侵入し、気血の巡りを滞らせます。
不通則痛: 巡りが悪くなることで、痛みが生じやすくなります。
さらに、年末年始の「日々の忙しさ」や忘新年会による「胃腸の疲れ」も大きな原因です。消化器(脾胃)が疲弊すると、全身のエネルギーが不足し、腰を支える力が弱まってしまうのです。
- 「おかしいな」と思ったら、早めのケアを
「少し違和感があるけれど、まだ動けるから大丈夫」という過信は禁物です。 初期の段階で適切な処置を行うことで、重症化を防ぎ、回復までの期間を大幅に短縮できます。無理をして動けなくなる前に、専門的な治療を受けることが大切です。 - 東洋医学の養生法で腰を守る
日々の生活でできる、冬のぎっくり腰予防法をご紹介します。
腰と足首を冷やさない: 「腎」の通り道である足首や、腰回りを温めることで気血の巡りを助けます。
「黒い食材」を摂る: 黒豆、黒ごま、海藻など、腎を補う食材を積極的に取り入れましょう。
腹八分目を心がける: 胃腸への負担を減らすことで、腰へのエネルギー不足を防ぎます。
- 鍼灸治療で「なりにくい身体」へ
鍼灸治療は、今ある痛みを緩和するだけではありません。
悪化の防止: 緊張した筋肉を緩め、滞った血流を改善して炎症を抑えます。
体質改善: 弱っている「腎」や「脾胃」の機能を高めます。
定期的なメンテナンスを行うことで、ぎっくり腰を繰り返さない、寒さに負けない身体づくりを目指しましょう!






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